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いのちのSTORY

現代の日本では周産期医療が発展し多くの方が病院で出産するようになり、赤ちゃんが亡くなることは「滅多に起こらないこと」だと認識されるようになりました。
そのため「赤ちゃんの死」は、日常とは駆け離れた存在となっており、実際に赤ちゃんが亡くなってしまった場合、当事者も周囲の人も赤ちゃんの死を受け入れ難くなっているのが現状です。 

見過ごされてきた「赤ちゃんを亡くした親のケア」

これまでの医療現場は、親(特に母親)にショックを与えないようにと言う理由で、亡くなった赤ちゃんと家族はあまり触れ合わない方が、赤ちゃんに会わない方が良いという考え方が主流でした。 
このように、赤ちゃんの死を無かったことにしてタブー視してきた時代が日本では長く続いて来ました。そのため、母親などの当事者たちは、葛藤を抱えながらも何もなかったかのように扱われ、ケアされることも当然ありませんでした。 
そんな流産や死産などで子どもを亡くした親が、その体験を周囲に語ることが一般的ではなかった時代である2002年、流産・死産・新生児死で子どもを亡くした11家族が実名でそれぞれの体験をありのままに綴った本、『誕生死』※1が出版されました。誕生死を読んだ当事者の声からは、「ひとりじゃないよ」「他の人の体験をもっと知りたい」「世間的には存在していないように見えるたくさんの命が、今もなお愛され続けていることを知ってほしい」などの感想が寄せられ、当事者の方々の”悲しみを周囲に理解してもらえない苦しみ”から抜け出す支えになったとして反響がありました。
(※1:流産・死産・新生児死で子を亡くした親の会著、三省堂、初版2002年4月) 

2022年で「誕生死」の出版から20年が経とうとしています。
20年後の現在、改めて「赤ちゃんの死」に向き合うべきではないか。
現代社会に生きる母親、家族の「いのち」の向き合い方を残すべきではないか。
過去の儀礼や習わしに囚われない、新しい時代にふさわしい「赤ちゃんの死」や「いのち」へのあり方を模索したい。
そんな思いからこの「STORY」は始まりました。

子を亡くした母親、家族のこれからの生き方に新たな一歩が踏み出せるよう支えたい

人生の選択が多様化する現代においては、「生命の誕生」も多様化・複雑化していると言えます。 
今や珍しくなくなった「妊活」「不妊・不育症治療」だけでなく、「卵子凍結」「代理母出産」や「選択的シングルマザー」、ジェンダーを越えた生命の誕生など、新たな生命の誕生・家族の形が広がって来ています。
これらの社会背景の中には、赤ちゃんの死を考える上では、妊活・不妊治療・不育症治療の有無、高齢出産、といったファクターを考える必要があります。
また、科学の進歩とともに、「出生前診断」として様々な検査診断技術が選択肢として提供され始め、それらを実施するのか、また実施した場合にその結果からどのような判断をするべきかという選択を求められるようになってきました。
「遺伝疾患」「人工妊娠中絶」の問題、倫理的側面も重要なポイントとなります。

そんな現代において、一般社会においてなかなか知られることのない、一人一人が赤ちゃんのいのちに対して越えてきた葛藤や隠された想い・体験である「いのちのSTORY」を整理して記していきます。
いのちのSTORYは、当事者の実体験を記しています。そのため、なるべく当事者の言葉をそのまま使用することを重視しています。伝わりづらい表記もあるかと思います。ご理解いただけたら幸いです。

誰もが無関心ではないはずの、普遍的テーマである「いのち」について、タブー視することなく、一人一人の想いに大切に触れ、よりよい未来をつくるためのヒントを見つけ出したい。

今を、未来を生きる全ての人たちに届くように。 

Presented by Nagomi 

本サイトは、主にペリネイタルロスに対するグリーフサポートを提供する「なごみ」により運営されています。 

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