死産・人工死産

STORY 33  初めての妊娠が死産に。亡きわが子が伝えてくれたこと

プロフィール

なみさん/30代前半
2024年2月:第一子の長男を妊娠22週で死産
2025年3月:第ニ子の次男を出産
インタビュー時:死産後1年3ヶ月後
#子宮内胎児死亡 #原因不明 #子宮内ポリープ #長男 #第一子 #初産

心のどこかで不安がつきまとっていた

元々、私は子宮内にポリープがあり、「妊娠中は出血があるかもしれません」と医師から説明を受けていました。聞いていた通り、妊娠初期から少量の出血が時々ありました。安定期に入りほっとしたのも束の間、妊娠22週に入った時に、なんとなく胎動の感じにくさを感じていました。前回の健診時は赤ちゃんは元気と言われたので不安していたもの、きっと大丈夫だろう‥。そう思っていました。しかし、妊娠22週のある日、出血があり不安だったので受診しました。出血の原因は、子宮内ポリープからのもので問題ありませんでした。次に腹部エコーで赤ちゃんを診てもらうと、すぐに先生の顔が変わり、「(赤ちゃんの)心臓が動いていないようです。すぐに出産する必要があります」という説明でした。この時、この事実を信じる事ができず、パニック状態のまま、入院となりました。

普通なら聞けるはずの赤ちゃんの泣き声を聞くことができない

助産師さんの配慮で、病棟の端に部屋を用意してくれました。でも、元気に産まれた赤ちゃんの泣き声は聞こえていました。普通なら、赤ちゃんが産まれてくることはおめでたい事なのに、他の赤ちゃんの泣き声が聞こえると、自分はこの赤ちゃんの泣き声は聞く事が出来ないと思うと涙がボロボロ出てきてました。出産に向けての処置が始まると、泣き声も聞けないわが子を産まないとならないという事実が辛過ぎて大泣きしていました。夜中は、一人になった私の病室に、助産師さんがきてくれて話を丁寧に聞いてくれました。なんでこのような事になってしまったのか、仕事で無理し過ぎてしまったからかと自分を責めていました。そんな私の気持ちを助産師さんは常に気にかけてくれていました。

入院中は、助産師さんが常にそばにいて支えてくれた

妊娠22週で産む息子の体は小さかったです。その小ささのお陰で、出産時間はかかりませんでした。息子が産まれた瞬間、泣き声が聞こえてこないその現実に、私は泣き叫んでいました。産まれてきた息子は指を吸っていて、私に似ていて、とてもとても愛おしかったです。
分娩に立ち会ってくれた助産師さんも、私たち家族と一緒に泣いてくださっていました。入院中は、助産師さんたちは元気に産まれた赤ちゃん同様に、息子をお世話してくれました。息子に話しかけてくれたり、きれいなお洋服も着せてくれました。息子が生まれてから2日後、自宅に帰ることにしました。助産師は、「病院でわが子を預かることもできますよ」と言ってくれましたが、私たち家族は息子を自宅に連れて帰りたかったので一緒に退院となりました。退院時には、病院で棺を用意してくれていて、棺の中に息子を寝かせ、お花や折り紙、おもちゃを入れる時間もずっと助産師さんがそばにいてくれて付き添ってくれました。

どうしようもできない悲しみ

息子を見送ってからは、どうしようもない悲しみに襲われていました。時間があれば、本、YouTubeやSNSなどで私と同じような経験されている方を探しては、その方の経験談などの記事を読んで、メッセージを送って当時のことを聞いみたりしました。他の方の経験を知ることで「私だけではない」と思う反面、「なんでわが子が亡くならなければならなかったのだろう」って思ってしまうことも多々ありました。

ずっとそばにいてくれた家族、友人

しばらく実家に帰ることにしました。この悲しみをどうしたらいいのか分からいでいた私を、主人や母、姉、妹、友人がとても気にしてくれていました。身の回りのことをしてくれたり、毎日話を聞きにきてくれたり、一緒に泣いてくれたりと。私の性格を知っている家族は、私が一人にならないようにも配慮してくれました。絶対に一人にならないよう夜寝る時も母や父も一緒になって誰かが付き添ってくれていました。家族や友人のお陰で、一人ではないと思えました。主人も、とても辛かったと思います。

息子の存在の意味

家族や友人のお陰で、少しずつ息子が私たちの元にきてくれた意味について考える時間が増えました。少しずつ、息子がいたことを誰にでも話をすることができるようになってきました。命の大切さ、尊さ、奇跡であると私や私の周りの人に伝えに来てくれたのだと思います。息子が私を選んできてくれたのだと思っています。今でも、やっぱり元気に生まれてきてほしかったな〜って思い出しては涙は出ますが、前を向く事は忘れずにいます。

最後に

質問:同じようなご経験された方へのメッセージなどがありましたら教えてください。

死産した当時、私はその現実を受け入れる事ができず、泣いてばかりでした。そんな中、色々と調べて行く中で、同じ経験をされた方々のお話しをブログやSNSで読んで、「同じだ。一人じゃないんだ。」と思えました。多くの家族の方が、赤ちゃんを亡くされており、その経験の話しを知り、私自身も家族や友達に話をすることで、辛い気持ちを少しずつ整理していくことができました。ただ、この経験は本当に辛すぎます。苦しいです。心がぐちゃぐちゃになります。
決して一人ではないです。自分の感情に素直にゆっくりゆっくり焦らず過ごして下さい。周りに支えてもらいながら自分の納得する亡きわが子への思いを探していったらいいのかなと思います。いつか赤ちゃんが私たちにくれたものに気づき、伝えたかった事に辿り着くのかなと思います。

⚠️いのちのSTORYは、当事者の実体験を記しています。そのため、なるべく当事者の言葉をそのまま使用することを重視しています。
⚠️お子さまを亡くされたご家族が深い悲しみの中、他にお子さまを亡くされたご家族の力になれればという想いから、記事にご協力くださいました。ご家族のご経験やお子さまへの想い・気持ちを守るために、当サイトの内容や画像の無断転載・無断使用は固く禁じております。ご理解いただけますと幸いです

-死産・人工死産
-, , ,